Jアラートが出されたら?『1分もないぐらいの気持ちで動いて』

ーーミサイルから身を守るにはどうしたらいいんだろうというお話です。Jアラート「全国瞬時警報システム」は津波など災害が起きた際にも出されることがあるんですが、ミサイルに関しては弾道ミサイルが日本の領土・領海に落下する、領土・領海を通過する可能性があるときに出されます。Jアラートが出たときにどう行動したらいいのでしょうか。

【Jアラートが発令された際に政府が推奨する行動】
(屋外にいる場合)
▼近くの建物や地下に避難。▼建物がない時、物陰に身を隠すか伏せて頭部を守る
(屋内にいる場合)
▼窓から離れる▼窓のない部屋に移動

近くにミサイルが落下した場合…
(屋外にいる場合)
▼口と鼻をハンカチで覆って現場から直ちに離れる。▼密閉性の高い屋内または風上へ避難
(屋内にいる時)
▼換気扇を止めて窓を閉め、目張りなどをして室内を密閉する

ーー『口と鼻をハンカチで覆う』『窓を閉めて目張りをして室内を密閉する』などはどういう理由でしょうか?
「飛んでくるミサイルが例えば生物化学兵器であったりとか、北朝鮮のミサイルということは今のような状況じゃなくて朝鮮半島で戦争が起こるとか非常に緊迫した状況なので核ミサイルが飛んでくる可能性があることを想定するわけですね。そうなると流れてくる空気の中に放射線が入ってたりということがありますので、なるべく密閉すると」

ーーミサイルの怖さというのはどういうふうに捉えていらっしゃいますか?
「現場で見て体験するのは『迫撃砲』など殺傷能力といえば数百mせいぜいというところだと思うんですけれども、先ほど言いましたように北朝鮮がミサイルというのは核ミサイルを考えなきゃいけないんですね。守る方法は一緒でで、爆風、瓦礫を伴ったらすごい勢いで飛んでくるわけですね。そういったものからまず体を守る、本当に核ミサイルであれば1km、2km離れていても身体を守るということは必要だと思います」

ーーミサイルの大きさにもよると思いますが、着弾した場所から1、2kmは被害が出る可能性があるということですか?
「もっと飛んでくる可能性もあると思うんですけれども、まず爆心地に近ければ近いほど大きな被害を受けます。なので、核ミサイルであれば着弾したというのは絶望的なんですが、1km、2km先というところにいる人も膨大な数になりますので、皆さんの体を守るということが重要になってきます。しかもJアラートが出ると『1分もないぐらいの気持ち』で動いていただきたいです。地下が一番いいんですけれども、地下を探して2、3分歩き回るんだったら近くの建物やビルへ逃げ込むことを推奨します。発射した瞬間にロケットの噴射熱をアメリカの衛星がキャッチして瞬時にわかるんですね。その情報は首相官邸にある『危機管理センター』と防衛省の施設に行きます。どっちに向かうかある程度、時間が経ってレーダーとかで細かく見ないとわからないんですね。ですので日本の領土・領海に落ちるもしくは通過する見込みが出た時にJアラートが発せられます」