■円安で都内の“億ション”を購入する外国人急増 現金一括払いも
物価高で悲鳴の声が上がる一方で、歴史的な円安の中、都心の“億ション”を購入する外国人が急増しています。

東京・表参道駅近くの中古マンションの内覧に訪れたのは、アメリカ人のフィリップさん(30代)です。勤めているソフトウェア開発会社が日本に初めて進出するため、出張の際に滞在する物件を探しています。この日の最初の物件は2LDKで1億8000万円。
ジャパンハナ不動産 ガラス・ウー代表
「売る時も困りませんし、投資するにも良い物件です。セカンドハウスとしてもおすすめです。新しい会社にも近いですしね」
フィリップさん
「もし自分が住まなくても同僚に貸すので、そのときはお任せしますね」
こちらの不動産会社によると、2億円までであれば現金一括払いで購入する人も多くいるといいます。

続いて向かったのは、白金高輪駅から徒歩6分のタワーマンションです。部屋に入ると玄関には大きなシャンデリア。部屋の広さは213平米あり、リビングは35畳あります。そして、34階の部屋からは東京全体を一望することができ、夜には六本木や新宿の夜景を楽しむことも。

間取りは3LDK。食洗機の付いた洋風スタイルのキッチンに、バスルームは2つ。そのうち1つはジャグジーになっています。また、ウォークインクローゼットやキングサイズのベッドを置ける広い寝室も。
この物件、販売価格は5億円。その値段について尋ねると・・・
フィリップさん
「この立地やクオリティを考えれば安いですね。円安は購入理由の大きな1つです。カリフォルニアに住み、香港にも家がありますが、比べると東京の物件はお得です」
ウーさんの会社には連日、欧米や東南アジアから問い合わせが相次いでいるといいます。
ジャパンハナ不動産 ウー代表
「皆さん円安になったことで、もともと3億円だった予算が5億円になるとか」
――3億円の予算で考えていた人たちがこの物件も手が届く?
ジャパンハナ不動産 ウー代表
「そうですね。皆さん投資が1つの目的。基本的に皆さん日本が好きでセカンドハウスで買いたいという人がたくさんいます」
■岸田総理「10月中に総合経済対策を取りまとめる」

外国人にとっては嬉しい円安も、物価高を後押しする一因となっています。6日、国会では野党側が総理に物価高への対策を質しました。
日本維新の会 馬場伸幸代表
「多くの国民の皆さんが物価高騰により苦しんでいるなか、岸田内閣は検討が長すぎ、決断と実行が遅すぎます。物価高騰は7月の参院選以降、政府の重要課題となっていました。なぜ3か月近くも放置したのですか」

岸田総理
「国民の皆様からの厳しい声もいただいておりますが、10月中に総合経済対策を取りまとめ、この物価高から国民生活と事業活動を守り抜いてまいります」