地域と歩んできた歴史を未来へ…

「人生で最も大切なものは逆境とよき友である」。度重なる苦難を地域とともに乗り越えてきた観測所には、今は亡き、糸川博士の言葉が刻まれています。
しかし、開設から62年経った今…。

(元JAXA職員 中部博雄さん)「壊してる。さみしい、青春をおう歌した場所だから」
老朽化が進み、かつておおすみが打ち上げられた古い発射施設も取り壊しが進んでいます。

今や、ロケットの多くは種子島宇宙センターで打ち上げられるようになりました。1960年代には1万人ほどいた内之浦の人口も、今は2000人台に。町のにぎわいも失われつつあります。
15年前に定年退職した、中部さん。内之浦に、観測所の歴史や地域との絆を伝える資料館を作りたいと考えています。

(元JAXA職員 中部博雄さん)「失敗しないと世界初のことは出来ない。そういう失敗は宝物」
「後世の人がそれを見て頑張ろうと思えると思う。内之浦から打ちあがった世界一のロケットもあるし、世界一の発見もある。それらの故郷は内之浦から始まったということを伝えて、内之浦を元気にしたい」
地域と歩んできた歴史は、未来へ受け継がれていきます。