大学はゴールではない

えりさんは高校での好成績が認められ、返済しなくていい給付型の奨学金を受け取れることになった。

お母さんが貯めてくれたお金もあるが、高校時代より出費は増える。教科書代だけで何万円もかかって驚いた。

高校はアルバイト禁止だったが、今は空いた時間にスキマバイトをいれている。勉強が終わっても元気な日はバイトをはしご。賄いがあるところを選んで節約した。

バイト代は通学定期のほか、友達との食事やお出かけに使っている。

サークルをかけもちして、楽器の演奏にも挑戦中。

どれも今までやりたかったことばかりだ。

取材中、自分から「辛い」ということは一度もなかった

「大学は初めて勉強することだらけ。思った以上に忙しいけど、自分で行動するほど好きなことを学べて、交友関係を広げられる。大学生活を楽しんでます」

体験を積み重ねて成長していく。
えりさんの言葉から「ムリだろうな」は消えていた。

「恩返しというか。今までいろんな人に助けてもらったから、私も困っている子どもたちのために何かしてあげたいんですよね。無料イベントを開いたりとか。あとは、今でもやっぱりお母さんに連れて行ってもらったディズニーランドで働きたいです」