江戸時代の土蔵をリノベーションした一棟貸しの宿に鍋料理店。次々に事業を展開していった新井さん。地元の人たちは感謝を口にします。350年あまりの歴史がある住吉神社の宮司、中津江瑞穂さん。まちを見守ってきたひとりです。

住吉神社 中津江瑞穂宮司:
「我々期待感がすごくあって、工事している間、どんなものができるんだろうとかね、どういう風に変えてくださるんだろうという、もうドキドキしながらワクワクしながら見てましたし」

浜崎地区で、若い人が仕事をしている姿を見るだけで本当にうれしいと感じています。

中津江宮司:
「我々はイベントを起こす、まちおこしって言ったらイベントイベントっていう頭があって」

そんな考えにも、新井さんとの出会いが刺激を与えてくれました。

中津江宮司:
「自分の気に入った建物に、お店を作りたいっていう、なんかそういうコンセプトで来られたんで、そういう発想ってすごくいいなぁと思って」

合い言葉は、「やりたいことをやる」。新井さんにとって、まちのにぎわい作りは、狙ってやるものではなく、楽しく仕事をした結果です。

新井代表:
「僕らが何かやったって言うより、例えばここのお店なんかも、最近なんとなく人通りが増えたから、のれんを新しくしたって言ってたんですよ。のれんそのものじゃなくて、気持ちが変わると多分まちが変わるんだろうなって」

ここは、明治20年代から続く老舗「中村船具店」。宮田さん夫婦が店を受け継いで改装。去年、「むらやカフェ」をオープンしました。

中村船具店むらやカフェ 宮田理恵さん:
「新井さんさまさまですよ(どういった部分で?)新井さんがいらっしゃらなかったら私カフェ開いてなかったですよ。全然もうさびれていく一方で、何をしていいかわからないような状態だったと思うんですね、この地区自体が。だけど新井さんが来られてじゃぁ私たちも何かやらんにゃいけんねっていう感じですね」

新井さんが背中を押してくれました。新井さんが浜崎地区を知ったのは、8年前。知り合いに誘われて訪れた、偶然の出会いでしたが…。

新井代表:
「海があって市場がある、これだけ建物が残ってる場所ってこんなものがこんな塊で残ってるなんて、これとんでもないのに、みんなわりと人通り少なくて困ってるんですよね~みたいな。わりと軽い感じだったから、これはちょっと、すごいお宝に出会ったなっていう感じはしました」