シリーズ「現場から、」です。日米首脳会談では、アメリカから日本へのLNG=液化天然ガスの輸出拡大で合意しました。トランプ大統領は特に、日本に近いアラスカからの輸出を目論んでいます。現場を取材しました。
アラスカ州第2の都市、フェアバンクスから小型機で1時間半。雪に覆われた山を越えた先に「北極圏国立野生生物保護区」があります。
記者
「見渡す限り真っ白な雪に覆われた大地が広がっています。キツネがいますね」
ホッキョクグマも生息するこの地域。石油や天然ガスが豊富に埋蔵されているとみられています。環境保護を重視する、前のバイデン政権のもとでは掘削が禁止されていましたが…
アメリカ トランプ大統領
「掘って掘って掘りまくれ!」
トランプ大統領が就任初日に規制を撤回。この保護区での開発を全面的に推進する大統領令に署名したのです。
保護区の中にある唯一の村、カクトビック村。主に先住民の人たちが暮らす、人口260人ほどの小さな村です。村の人たちは、トランプ政権の方針をどう受け止めているのでしょうか。
アラスカ州カクトビック村 ゴードン村長
「とても嬉しいです。我々の声がついに届きました。この村の9割の人は、トランプ氏の大統領令に賛成しています」
村には観光業のほかに目立った産業がなく、他の街につながる道路もありません。生活必需品を運ぶにも小型の飛行機が必要で、地元の商店の棚には空きが目立つほか、商品の価格も高くなっています。
アラスカ州カクトビック村 ゴードン村長
「石油やガスの開発を通じて経済活動に参加できるようになり、私たちの生活に必要な道路やインフラを作りたいのです。医療の改善なども含め、多くの恩恵を期待しています」
このアラスカでの動き、日本も無関係ではありません。
トランプ大統領
「アラスカの石油・ガスの取引に、彼ら(日本)も我々も、とてもワクワクしている」
7日の日米首脳会談では、アラスカからのLNGの輸出再開に向け、共同事業の立ち上げを目指すことになりました。ただ、課題は少なくありません。
アラスカ石油・ガス協会 モリアーティ会長
「北部から南部の港に運ぶパイプラインをつくり、日本に輸出するという計画は、非常にお金がかかるという問題があります」
また、環境保護団体は開発に反対しています。トランプ大統領はアラスカの大地を「掘りまくる」構えですが、成果は本当にもたらされるのでしょうか。
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