発射は『5か年計画』への1ステップ…さらに飛距離長いミサイルも実施のおそれ


――北朝鮮発射の狙いをどのように見ていますか?
「米韓の演習をやっていますから、それへの牽制みたいな見方を特に韓国の政府はするんですが、実際には牽制になっていないです。そういう意味で北朝鮮の狙いは、去年の1月にアメリカ軍に負けないよう強力な核ミサイルを作ると宣言した『5か年計画』というのを作っているんですね。そのための一つのステップですね。今回打ったものは新技術ではないと思います。いきなり大きな核実験をやると、ハレーションが起きます。そういう意味では北朝鮮は一つずつステップを上げて、慣らしていくというやり方をやっております」


――今回、可能性が高いとされているのは中距離弾道ミサイル(IRBM)というものですが、これよりも飛距離が長い「火星17」と呼ばれる「新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)」は今年に入り3回発射されたということです。これはアメリカ大陸にまで届くということなんですよね?
「5年前に『火星15』というものが既に発射されましたが、それをより大型化していて、最も重たい物を飛ばすということを狙っていると思うんですね。全てで成功してるわけではなく2回は衛星のようなものを載せたといわれています。飛距離を短くした実験ですね。ですから『火星17』はまだ1回もフルパワーで成功していないということなので、これからやってくると思います」

――着実にミサイル技術を向上させ、それを止められないという状況でしょうか?
「情報を出さないので正確にはわからないですが、これまで何回も核実験を成功させて、それを前提にミサイルを開発していますので、これは色々な推測値があります。おそらく1tぐらいの核爆弾はかなり前に完成している可能性が高いと思います。そうすると今回の『火星12』には載せられる可能性もあるというです。北朝鮮は短距離のもっと小さいミサイルにも核を使うと言っていますので、それを考えると500kmぐらいのものをおそらく念頭に置いて実用化ぐらいまでは、技術的には迫っているんじゃないかなと推測しています」