「103万の壁」修正要求 与党案「123万」も“びた一文動かないものではない”

ーーいわゆる「103万円の壁」について。今、与党は123万円に上げるとしていますが、国民民主党は修正要求でもっと上げろと。

石破総理:
去年の年末の自民・公明・維新の幹事長の間で「178万円を目指して」って文章をきちんと入れてるわけですよね。今、123万円って物価上昇分を勘案して出してるわけだけども…同時に178万円を目指してってことですから。123万円からびた一文たりとも動かないぞというような頑なな姿勢をとるものでは当然ないということですが。いくらにするの、その財源どこなの、地方税収どうなるの、と。それとともに、それをやることによってどれぐらいの働き控えをしてきた人たちが労働市場に出てくるか、どういうふうな経済状況になっていくのかってことも精緻に分析していきながら決めることであって。「はい、いくら」みたいな雑駁な決め方をするわけではございません。

地域課題に政策で信を問うのが都議選だ 「石丸新党」は“話題性だけでは…”

ーー6月には都議選があります。「政治とカネ」もありますが、伺っておきたいのは“石丸新党”「再生の道」。統一した政策はなく、国政政党所属でもいい。ただし2期8年までがルールだとSNSでも話題です。

石破総理:
さあ、どうだろうね。なんせ都議選ですからね。東京都がこれからどうなっていくのか、それぞれの選挙区はどうなのかってことをやはり有権者はよく見てるんだろうと思いますね。都知事選みたいな東京都全体の選挙じゃなくて、島しょ部なら島しょ部、港区なら港区それぞれの課題があるわけですよね。それぞれに対して、「石丸新党」なら「石丸新党」、都民ファーストは都民ファースト、自民党は自民党、公明党さんは公明党さん、そういう具体的なビジョンというものを示して信を問うということだから。もちろん「石丸新党」の方々もよくわかっておられることだと思うけれど、なかなか話題性だけで選挙ってのはできないと思いますけどね。他党のことはともかくとして、自民党は自民党として本当に地道に丁寧な選挙をやっていくってことだと思います。

ーー「大連立」も取りざたされていますが。

石破総理:
政策が一致しなくては、大連立も何もないもんだということですよね。財政であり、経済政策であり安全保障政策であり社会保障政策であり、それがどうなっていくかってことを今議論しているわけであってね。それがどうなるかわからない時点で、大連立もあったもんじゃありません。まずきちんと予算を通すことが大事です。「何のための大連立ですか」ってことがわからなければ。国民の皆さん方、有権者の皆さん方に対して「これとこれとこれが一致する」ということがなければ、話がそもそも始まらんじゃないですか。