一方、こちらは防火の願いを込めた地域の伝統行事です。岩手県住田町の世田米地区におよそ200年前から伝わる、派手な衣装を身につけた人々が地域を回る「水しぎ」が24日行われました。
「見っさいな、見っさいな 見っさいな、見っさいな 御大黒というひとは」

住田町世田米地区の「水しぎ」は、地域が宿場町として栄えていた江戸時代、偶然ぼやを見つけた通りすがりの男性が軒下にあった鍋や釜を叩いて住民たちに火事を知らせ大火を防いだのが始まりとされています。
戦後しばらく途絶えましたが、昭和50年代に地域の若者たちが復活させました。
「水しぎ」では顔に化粧を施し、派手な着物などで着飾った人たちが、空き缶を打ち鳴らしながら練り歩き、火の用心を呼びかけます。
今年は地域の若者を中心におよそ30人が参加しました。

(参加者は)
「火事に気を付ける」「やっぱり昔からの伝統ですから、住田の。火災も起きないように」「こういうのやっぱり伝統ですから続けてほしいですね」
「火事って山火事とかあるところだと思うんですけど、そうならないようにこの大黒舞を踊って今年は火事のないような年にしたいと思っています」

水しぎが行われた地域には、若者たちの元気な声が響き渡っていました。