アンモニア燃料船 普及には課題も…

日本郵船が、世界に先駆けて竣工したアンモニア燃料船。一方で、課題も残されているという。

日本郵船 次世代燃料グループ 六呂太高広グループ長:
アンモニアは、大量に人体に触れると健康あるいは生命へのリスクが伴うため、いかに安全を確立するか、もう一つは、アンモニアは燃やしても二酸化炭素は出ないが、燃やし方によっては亜酸化窒素=N2Oというものがでる可能性がある。

亜酸化窒素は、二酸化炭素の約265倍の温室効果があるといわれている。その排出を防ぐため、亜酸化窒素を触媒によって除去する装置を船に搭載。さらに人体へのリスクに備え、万が一燃焼中にエンジンルームの扉を開けてしまった場合には、燃料の注入を強制的に止める仕組みになっている。

現在日本郵船は、アンモニア燃料を使った、大型輸送船の建造も進めており、2026年11月の竣工を目指している。

日本郵船 次世代燃料グループ 六呂太高広グループ長:
大事なことは(アンモニア燃料を)弊社のような個社で取り組むだけではなく、ここで得た技術、あるいはここで得た経験を可能な限り公開し、しっかりと仲間を作って、アンモニアの普及に臨んでいきたい。