安曇野市を拠点にサラリーマンスタイルで挑む農業法人「かまくらや」を2024年9月に紹介しました。
「パパの職場はそば畑」。
サラリーマンとして仕事に子育てに奮闘する若者とその家族を追いました。
朝礼:
「おはようございます。かまくらや経営理念、地域のニーズに応える農産物で農地活用と雇用創出を図り」
安曇野市に拠点を置く農業法人かまくらや。
社員は、朝8時ごろ出勤し、朝礼が始まります。
かまくらや 藤本孝介社長:
「仕事の内容を共有するこの時間は非常に大事かなと…」

社員は33人で、サラリーマンとして月々決まった給料を受け取り農業に従事します。
永井春輝(ながい・はるき)さん26歳は、そば部門のリーダー。
朝礼が終わると、およそ1500枚のそば畑の見回りに向かいます。
2024年7月、畑では夏そばの収穫が最盛期を迎えていました。
かまくらや 永井春輝さん:
「きょう畑を見てみると、7月末から8月上旬にかけて刈り取りの一番のピークが来ると思います。ここを刈ってくださいという指示を現場で出せると便利だと思ったのでiPad買っちゃったんですよ」
収穫を行う畑を決めるとタブレットで刈り取りの指示を出します。
その後も見回りを続けていた春輝さんが異変を察知しました。

足跡か何かあった?
「足跡がありますね」
なんの跡?
「これはイノシシです。イノシシなので食べるわけじゃないんですけど遊びまわるんですよ畑の中で。こういうところ踏まれた跡がありますね蹄の跡が…。獣の害も深刻でこういうふうになっちゃうと収量ゼロになっちゃいますね」
2024年の夏そばは、140トンほどの収量を見込んでいましたが、動物の食害や天候の影響で、100トンを下回りました。
収穫量は少なかったものの出来は上々。
松本市の市街地にある直営店では、自社栽培の粉を100%使ったそばを提供しています。
「天ぷらそばでございます」
お昼時には、観光客や地元の人で賑わいます。
韓国から:
「うまい!」
愛知県から:
つゆ付けずに通な食べ方ですね
「おそばの香りと味をまずは楽しもうと思って(笑)。ふだん食べているのと、のど越しやあと味も全然違います」
かまくらやのそば部門は、会社の収益のおよそ3割を占める主力部門です。
かまくらや 永井春輝さん:
「もともとそばを食べるのが好きだったんですけど、原料によってできるそばの味も変わってくるという難しさに楽しみを感じています」