大企業で、大幅な賃上げが相次いでいます。
山口県の村岡知事は、地方からの働き手の流出の恐れや、賃上げ対応による企業の経営圧迫など、地方にとって「非常に厳しい環境が強まっている」として、政府による対策が必要という考えを述べました。
定例会見で村岡知事は、大企業で相次ぐ大幅な賃上げに危機感を示しました。

村岡嗣政・山口県知事
「地方に人をとどめていくですとか、地元の企業がしっかりと採用するっていう上ではですね、非常に厳しい環境がさらに強まっていると思います」
最近では、大手の生命保険会社が平均5パーセントの賃上げを実施する方針を固め、大手住宅メーカーは年収ベースで平均10パーセントの賃上げを発表しました。
地方の経済や雇用を支える中小企業では賃上げが厳しい状況にある中、県として対策を取るとしつつも、「日本全体の構造について考えていかなければいけない」と、総合的な対策が必要という考えを示しました。
様々な機能を地方に移転する、企業が地方に移転するように税制面で差をつけるといった対策を挙げて、政府には、「ぜひ大きくかじをきってほしい」と強調しました。