山口県萩市の松本川で、伝統のシロウオ漁が始まるのを前に、川に石を投げ込んで産卵場を作る作業が行われました。

産卵場作りは、漁獲量の減少が続くシロウオを増やそうと毎年この時期に行われます。

萩白魚組合の組合員ら5人が松本川の下流に集まり、河原の石を集めては船に積み込んでいました。シロウオは早春に海から川をさかのぼり、川底の石のすき間に卵を産む習性があります。

産卵しやすいよう川に石を沈める作業で、河口から2キロほど上流で船に積み込んだ石を次々と川に投げ込んでいました。松本川のシロウオ漁は、50年前ほど前には3800キロの漁獲がありましたが、最近10年間の平均漁獲量は111キロ。

去年は過去2番目に少ない32キロにまで落ち込んでいます。組合では海や川の環境の変化が影響しているとみています。

萩白魚組合 山村信夫 組合長
「去年卵を1個も産んでなかった所に今年はまくんですけど、やっぱりそういう所を開発しないと増えないかなと思いまして、新たに別の場所に今年はまきます」

組合は、今シーズン100キロの漁獲を目指しています。

シロウオ漁は来月下旬から始まる予定です。