涙で読経が詰まる住職 「きょうが復旧復興の第一歩」
2024年12月5日、ようやく本堂や住まいの解体が始まり、埋まっていた仏具が運び出されました。跡形も無くなった本堂。
墓は、1年がたった今も倒れたままです。厳しい冬を迎えています。
日蓮宗本住寺・大句哲正住職「(檀家から)『誠に申し訳ないけど、墓場は家の後だ』と聞いている。当たり前だと。自分の家、それが最優先。檀家さんも8割9割、家を壊されると思う。中には解体が終わった後も、更地の前に立ってじっと眺めておいでる夫婦を何組か見た。ただ眺めただけで帰っていく、自分の仮設住宅へ。なかなか声を欠けられなかった。複雑な気持ちだった」

30分にわたり更地の境内から正院町に響いた復興と追悼の祈り。思いがこみあげます。涙で読経が詰まる場面も。

日蓮宗本住寺・大句哲正住職「ちょっと1年前を思い出してしまった。きょうが復旧復興の第一歩だと思った。前見て頑張ります」
本住寺はこれからも住民の心の拠り所として、珠洲の町を見守り続けます。