魚の養殖と野菜の水耕栽培を並行して行うシステム=アクアポニックスの施設が大船渡市にオープンし、29日に記念のセレモニーが行われました。

オープンしたのはチョウザメの養殖とレタスなどの水耕栽培を手掛ける施設「アクアポニックスパークおおふなと」です。式典には戸田公明市長など関係者約40人が出席しました。

この施設は大船渡市の下水道浄化施設(大船渡浄化センター)使われていない土地に整備されました。約2000平方メートルの施設には、チョウザメ最大2000匹を飼育できる9つの水槽と、リーフレタスなど4種類の野菜を1日に1500株収穫できる水耕栽培施設が併設されています。

(大船渡市 戸田公明市長)
「(レタスは)非常に簡単に抜けます。少ない力で。すごいですね、すごく合理的な栽培方法だと思います」

水耕栽培にはチョウザメの排せつ物を肥料として活用するほか、水槽と水耕栽培施設の間で水を循環させることで節水にもつながるSDGsに配慮した仕組みが採用されています。

(運営会社の株屋進社長)
「地域のみなさまに愛され応援されて、事業が成功していくというようなイメージで頑張っていきたいと思います。しっかりおいしいものを作って初出荷にこぎつけたいと思います」

水耕栽培のリーフレタスは10月後半が初出荷で、市内のスーパーなどに並びます。チョウザメは数年後に魚肉やキャビアに加工して流通させる予定です。