「神社仏閣が多いから」京都市 最高1万円の宿泊税のワケ　

良原キャスター：
宿泊税を導入していた京都市は、値上げを発表しました。

【値上げ前（1泊あたり）】
2万円未満　200円
2万～5万円未満　500円
5万円以上　1000円

【値上げ後（1泊あたり）】
6000円未満　200円
6000円～2万円未満　400円
2万～5万円未満　1000円
5万～10万円未満　4000円
10万円以上　1万円

京都市の昨年度の税収は約50億円でしたが、宿泊税が値上がりすると想定税収は約120億円になります。

なぜ値上げが必要なのでしょうか。

日本交通公社の江﨑貴昭さんによると「観光客が多く訪れる神社仏閣は宗教法人なので無税。観光客が多くても、税収が増えにくい」ということです。

また、明治大学の飯田泰之教授は「任天堂・京セラなど世界的な大企業の税収が多い京都市は、企業にとって快適な環境を維持するために値上げが必要」としています。

全国で広がる宿泊税の導入　今後は続々と値上げも？

東京都は一番最初に宿泊税を導入しています。
・2002年10月から導入
・1泊100円～200円
（1万円以下の場合は宿泊税がかからない）
・年間の宿泊数は3055万人
・昨年度の税収は約44億円

明治大学の飯田教授は「東京の規模を考えると少ないと思う」としています。観光業界の活性化には、更なるインフラ整備が必要で、全国的に宿泊税導入が増加しているので、値上げも増えるのではないかということです。

井上キャスター：
税額がコロコロ変わると、システム改修など現場が大変になります。

観光のために徴収した税金の使い道の透明性も問われていくと思います。

松田さん：
物価高の中、あらゆるサービスを維持するためにお金がかかっていると思うので、宿泊税を使いながらサービスを維持・向上していくのは良い方向なのではないかと思います。

ホランキャスター：
観光客を増やして生活も維持していくとなると、税収のようなものが重要になってきますよね。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
＜プロフィール＞
松田丈志さん
元競泳日本代表
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父