自らも被災しながら、地元のために奔走してきた、美容師がいます。彼女と、美容室に集う人々の1年を追いました。

「普通のことがどれだけ幸せだったか」震災後、初めて迎えた正月

2025年元日の朝。
輪島市は震災後、初めての正月を迎えた。

参拝客
「あ、大吉」

参拝客
「今年は大吉になってくれないと困るわ」

参拝客
「ゆっくりでも進んでいると思うので」

午後になり、慰霊祭が始まった。

遺族代表
「いつも優しい笑顔で見守ってくれた父、その突然の出来事に絶望感に打ちひしがれました」

午後4時10分。
能登半島地震で犠牲となった人々に黙とうをささげた。

震災後、義理の母親を亡くした高響子(たか・きょうこ)さん。
この日、家族で手を合わせた。

高響子さん
「私たちも母を亡くしました。命の尊さを知ったりとか、家族の絆しっかりと感じたり、普通のことがどれだけ幸せだったかということを1年間ずっと考えていました」

2024年、元日、輪島市は甚大な被害に見舞われた。