一歩一歩前進していく姿がみたい

ムラの高台にある長福寺。昔からこの寺は住民らの憩いの場所でした。大みそかには、ムラの住民が集まり、間の内側にある108の煩悩を除くことを願って108回の『除夜の鐘』を突き、年を越すのが習わしです。

能登半島地震から1年。この日も、集落に残った住民たちが集まってきました。

姿地区の住民の男性:「ことし1年本当にあまり笑顔がないというか。来年はもっと笑える年になりたい。本当にそう思う」

花木さん家族もみんなで鐘突きにきました。

花木策子さん:「1年終わったなって思って。何とか年越せるかなという思いです」

集落を離れた住民も鐘を突くため集まってきました。久しぶりに懐かしいムラの人の顔を見て、ほっとしたようで目にはうっすらと涙がこみあげてきていました。

集落をはなれた人:「みんな元気そうな感じでよかった。皆さんのやさしさでこうして呼んでいただけてうれしかった。また姿にきますので、元気で…」

そして、北鹿渡住職が「今から除夜の鐘ということでことし1年365日。何とか大晦日まで乗り越んだ。そういう1つの感謝の心を込めて1つ1つ皆さんに突いてもらおうと思います」とあいさつ。復興の願いを込めた特別な除夜の鐘が始まりました。午前11時から始まった除夜の鐘は、集まった住民代わる代わる1時間かけて108回の鐘を突き、更地になってしまったムラにみんなが戻ってきて、にぎわうことをを祈りました。

2025年新しい年を迎えた花木さんは…。

花木尚子さん:「1日1日大事にしていこうと思うへこたれずにがんばれってことでしょう。光差し込んでくることを望んで」