能登半島地震から1年。石川県境にある富山県氷見市姿地区は、過疎化高齢化が進む限界集落です。その限界集落を震度5強の揺れが襲いました。倒壊した家々は公費解体が進み、更地が広がります。変わり果てた風景。地震は限界集落に何をもたらしたのか、氷見市内で最も人口が減った“ムラ”の年越しを見つめました。

2025年元日、能登半島地震から1年。虻が島を望む、富山県氷見市姿地区は、公費による解体が進み更地が目立つようになりました。

あの日、震度5強の揺れが港町を襲いました。氷見市の中心部は液状化が深刻で県内で最も多い6700軒を超える住宅が被害を受けました。去年6月から本格的に始まった公費解体。氷見市によりますと、公費解体の申請件数は市内全体で511件ありましたが、去年までに完了したのは住宅や納屋など約140件にとどまっています。

氷見市内でも被害が大きかったのは石川県境にある姿地区です。全壊が6軒、半壊が9軒、一部損壊も含めると住宅被害は姿地区だけで89軒にのぼりました。地震前までは57世帯が暮らしていましたが、“ムラ”の4分の1にあたる16世帯が集落を離れました。