死亡した母親は全盲の息子のために点字を習得していた

事件現場(大阪府岸和田市)

 重傷を負った大久保孝之さん(51)は、20代の頃に目の病気を発症し両目の視力を失った。亡くなった大久保春江さん(当時82)は、その孝之さんを支え続けた存在だった。点字を習得したり、孝之さんが営む整骨院の経理業務を行うために、パソコンの操作を習ったりもしていたという。

 2024年9月19日に行われた遺族の意見陳述。「お互いがお互いを支え合っている親子でした」と、2人の関係を振り返るとともに、被告への憤りを露わにした。

 (遺族)
 「被告は約9時間も飲酒し、ハンドルを握った。なぜその行為が危険だと認識しなかったのでしょうか」
 「幸せな家族の日常がめちゃくちゃにされてしまいました」

 事件後に春江さんの家に入ると、そこには遺族が正月に訪ねてきた時のためにお餅が用意されていた。重傷を負った孝之さんに病院で、春江さんが亡くなったことを伝えると、孝之さんは「自分が殺してしまった」と取り乱したという。