青森県五所川原市が発注した工事の入札を巡り、入札を妨害した罪に問われた前の副市長ら2人の初公判が開かれ、検察側はそれぞれに懲役1年6か月を求刑しました。

この事件では3人が起訴されていて、青森地裁では25日、前の副市長の一戸治孝被告(71)と元市職員の石井隆夫被告(70)の初公判が開かれました。

起訴内容によりますと一戸被告らは、3年前に行われた市発注の工事の入札で、「建設技術研究会」に所属する業者に落札させるため事前に打ち合わせをして、設計額などを伝えました。

そして、実際に研究会に所属する業者に落札させて公正な入札を妨害した罪などに問われています。

初公判で2人は起訴内容を認めました。

また、被告人質問で一戸被告は同じく起訴されている片山弘一被告から「6年前の選挙で今の市長を応援した業者を、なんとか助けてもらいたいと言われ、不正と分かっていながら情に流され、独断で談合行為を行った」と説明しました。

石井被告は「自分が建設技術研究会の事務局長に就任する2018年以前から同じようなことが行われていてびっくりした」と証言しました。

裁判は検察側が2人にそれぞれ懲役1年6か月を求刑し、結審しました。