天日干し?熱湯?漂白剤? スポンジをより衛生的に保つには

──水分を断つという点では、天日干しなどもよく聞きます。どのような効果があるのでしょうか。

「天日干しに関しては、スポンジが紫外線の影響などで劣化する可能性があります。なので天日干しよりは、風通しのよい、直射日光が当たらない場所で保管するのがいいと思います」

やはりスポンジの使用後は、水分がたまりやすい環境を避けるというのがポイントです。スポンジをラックで管理する際なども、スポンジ同士が接することを避けたうえで(風通しをよくするため)、ラック自体に水がたまりやすい環境になっていないか、確認するとよいといいます。

ただ、そうした日々の管理だけで十分に衛生環境を保つことができているのか、不安な方も多いのではないでしょうか。

──他にもスポンジを殺菌する方法として、熱湯を使うことが効果的という話も聞いたことがあります。

「家庭用で販売してるものに関しては、しっかり熱湯消毒をするとより効果が見られます」

──具体的にどれくらいの温度のことを指すのでしょうか。

「耐熱性のあるボウルにスポンジを置いて、そこに90℃くらいに沸かしたお湯を注ぎ、5分ほど浸します。5分以上経ったらこのスポンジを取り出します。そのままにしておくと水分が残っていて、かつ適温になってしまうので、取り出した後は冷水ですすぐのがいいですね。そしてしっかり水を切って、風通しのいいところで保管すると。

数ある方法の中で推奨するとすれば、この熱湯消毒を家庭用のスポンジに対してはおすすめしたいですね」

90℃程度の熱湯に5分ほど浸すのが最も効果的と話す担当者。その上でこれも頻繁に言われている漂白剤による殺菌効果についても確認してみました。

──漂白剤を使うとスポンジの殺菌効果があるということも聞いたことがあります。

「漂白剤を使うことで効果はありますが、家庭用のスポンジだとスポンジの劣化に繋がってしまいます。基本的には、(スポンジの)『使用上の注意書き』に使用しないとあるものは、使用を控えてもらうのがいいと思います」

天日干しや漂白剤をすすめられない理由として、スポンジの劣化が挙げられていることからも、細菌繁殖を防ぐためにはスポンジの劣化を促進させない管理を心がけることも大切な要素になりそうです。

また、そもそもの「栄養」をあらかじめ少なくするために、スポンジを使う前に汚れのついた食器や調理器具を水やペーパーなどで「予洗い」することも効果的だと担当者は話します。