事故より前に「家で1、2回気を失ったことがある」が…「たまたまなんかなと」運転はやめず
弁護人は続いて、これまでの呉被告の体調面について尋ねていく。呉被告は6年くらい前に軽い脳梗塞になったものの、歩行や運転に支障はなかったと話した。ただ、よく痰がのどに絡むことがあり、咳をすることがよくあるという。そう話す呉被告は、時折咳込んでいた。
弁護人「痰が絡むのはなぜですか?」
被告「肺気腫と気管支炎です」「昔たばこをよう吸っていたから、それやと思います」
弁護人「咳をして意識を失ったことは?」
被告「3年くらい前に、家で(あります)」「ベッドに座って上を見ていて、咳込んで、咳をしている間にベッドから滑り落ちた」
弁護人「そのような意識を失ってしまうという出来事は何回くらいありましたか?」
被告「いやー、1、2回くらいだと思います。そんなに頻繁じゃありません」
家で意識を失っていたことを妻から聞いて知ったという呉被告だが、救急車を呼んだり、病院を受診したことはなかったという。
検察官「意識を失った2回目というのは、どういう状況だったんですか?」
被告「あったような、なかったような…」
検察官「覚えていないんですか?」
被告「はい…」
検察官「そういった(咳をして意識を失う)ことがあったのに、運転をやめようとは思わなかったんですか?」
被告「いや、たまたまなんかなと」「そのときたまたま痰が絡んで、咳をして...うーん、どう言うたらいいかな」














