突如、浮上した「共闘」の文言

「立憲」「維新」の合意文書

 9月21日、2人は国会内で国対委員長会談に臨んだ。冒頭撮影が終わり、マスコミが退室すると、安住国対委員長はジャケットの内ポケットから「立憲民主党・日本維新の会 合意事項」と書かれた紙を取り出したという。維新の遠藤国対委員長は、その紙を見てある言葉に目が留まったという。紙には両党が「国会内で『共闘』する」と書かれていたのだ。事前に『共闘』という文言が入ることを、遠藤国対委員長は全く知らされていなかった。

 そして当時の状況について遠藤氏はMBSの取材に次のように語った。

 (日本維新の会 遠藤敬国対委員長)
 「なるほど(安住さんは)仕掛けてきたなと。ただ水を差しても仕方がないし、多方面にわたるものではなく、限定した6項目の『共闘』で、維新の土俵で、勝負できる自信はあったので黙認した。維新としての『線』は、全くずれていない」

 立憲の国対関係者も文書については『何も知らされていなかった』というが、安住委員長なら『あり得る』と文書を見て思ったという。

 この立憲の国対関係者は次のように話している。

 (立憲国対関係者)
 「『政策別連携対応型国会』と安住さんが言った時点で、それは政策によって維新とも共産とも組むという意味だから別に驚かない。何よりも、国葬の問題で、維新と立憲が連携し、岸田総理を国会に引きずり出し、閉会中審査でもかなりの時間を割くことができた。維新も野党筆頭の立憲と組む"うまみ"を実感したのではないか」

 一方、関西の立憲関係者は「維新と共闘するなら、ポスターをぜんぶ剥がしてくれ」という有権者から抗議の電話に戸惑ったという。維新との共闘は"一部有権者の離反"を招きかねないが、一方でこんな期待ものぞかせた「維新との共闘で、旧民主を支持してくれていた"保守層"が戻ってくれるかもしれない」