任期満了に伴う静岡県焼津市の市長選挙は12月15日が投開票です。現職と新人の2人が街づくりの将来像について市民への訴えを続けています。

焼津市長選挙に立候補しているのは届け出順に、現職で4期目を目指す中野弘道さん(67)と、新人でIT会社社長の真崎英彦さん(48)の2人です。

<中野弘道 候補>
「デジタルの推進の中、にぎわいが増し、それが交流推進、人口増加をしていく好循環のまちづくりを4期目にしていきたい」

焼津市出身で市議や県議を経て市長を12年務めている現職の中野弘道さん。地震や津波、豪雨災害などの防災対策やふるさと納税による税源の確保など、これまでの実績を強調し、市政の継続を訴えています。

<真崎英彦 候補>
「市長になって、今ある問題課題それらについて、一つ一つ丁寧に向き合って、皆さんと向き合っていい焼津にしていきたい」

長崎県出身でIT会社の社長を務め、子育てをきっかけに焼津に移り住んだ新人の真崎英彦さん。子育て支援と観光業の推進、交通インフラの整備を軸にITの知識を生かした新しいテクノロジーの導入などを掲げています。

子育て日本一の街を目指す中野さんと子育てがきっかけで焼津市に移住した真崎さんはともに「子育て支援」の政策に力を入れると訴えます。

静岡県全体では今、人口の流出が問題となっています。焼津市では東日本大震災後の2012年に転出者が転入者を大きく上回りました。その後、徐々に回復し2018年からはプラスに転じ、過去5年間の合計では転入者が上回る人口の「社会増」を記録しています。

高齢化率は約30%と県の平均とほぼ同じですが、他の地域と同様に少子高齢化は課題です。市民が、これからの焼津市に望むことは。

<80代男性>
「出来たらバスがもっと遅くまであるといいんだけど、田舎に住んでるから町に出てきても思う存分遊べない」

<10代男性>
「最近駅前のイルミネーションとか温泉とか、リニューアルされていたりして、観光に焦点を当てているようなイメージ。今後ともそういう活動とかを続けてほしい」

<40代女性>
「子どもがサッカーをしていて、大井川の多目的サッカー場をよく使わせてもらっていただくのですが、トイレとか道の充実していただけるとありがたい」

<中野弘道 候補>
「コロナ禍で4年間、非接触非対面というのを世界各国でどこでもそうですが、個の考え方になってきている。もう一度小さな対話を重ねていく必要がある」

<真崎英彦 候補>
「新しいことにチャレンジできる街にしていきたい。新しくなっていかないと、刷新していかなければ、今の市政、ズルズルいくというふうに思っています」

市政の継続か、刷新かが最大の争点となっている焼津市の市長選挙は12月15日に投票が行われ、即日開票されます。