福岡と韓国・釜山を結ぶ「クイーンビートル」について、JR九州が、撤退を含めて検討していることが分かりました。
クイーンビートルをめぐっては浸水を隠蔽して運航を続けていたことが発覚し現在も運休が続いています。
福岡~釜山結ぶ国際航路
福岡と韓国・釜山を結ぶ「クイーンビートル」を巡っては、運航するJR九州高速船が今年2月、船首部分に浸水を確認ながら国に報告せず、3か月以上運航を続けていました。
この問題を受けクイーンビートルは現在も運休が続いていますが、親会社のJR九州が、安全対策やハード面での対策ができない場合は再開を断念することを検討していることが分かりました。

これまで運航再開に向けて意欲を見せていたJR九州の古宮社長ですが13日、RKBの取材に対し、「運航再開を目指して安全対策やハード対策をしている」とした上で「断念はいろんな選択肢の中のひとつにあるかもしれない」と述べています。
これまでの経緯
今年2月に船首部分への浸水を確認しながら国に報告せず、浸水を知らせるセンサーの位置をずらして浸水を隠蔽し、3か月以上運航を続けていたクイーンビートル。
今年5月の九州運輸局による臨時検査の際には、会社側がセンサーを戻すなどして不正の発覚を免れていましたが、8月の抜き打ち監査で不正が発覚していました。
問題をうけ、福岡海上保安部は10月、船舶安全法と海上運送法違反の疑いでJR九州高速船本社などの家宅捜索に乗り出し、立件を視野に捜査しています。
国も、JR九州高速船に対して、管理者2人を解任し、輸送の安全確保を命じる行政処分を出しました。