締めくくりは、首里城近くのホテルへ。ディナーがスタートしました。
琉球の宮廷文化にモダンな解釈を加えた創作料理。世界トップクラスのシェフ・福山剛氏監修のもと、琉球料理伝承人の資格をもつ前川シェフが、沖縄食材の新たな活かし方を追究しました。料理ごとに合わせた飲み物も、参加者の好奇心を刺激します。
▼沖縄 比嘉邸 比嘉康二さん
「沖縄県民にとってはすごく馴染みのある、ふーちばー、ヨモギですね。このにおいを嗅ぐと、なぜかヤギの味だと錯覚しちゃうんですよね。ノンアルコールの玄米茶とフーチバーで作ったお茶を準備しておりますので」
ヨモギを使った「山羊の香り茶」とともにいただく料理は…
島ニンジンとゴボウを山羊肉で巻いたものに、繊細なコンソメスープを注いだ一品。ほのかにヤギの香りが漂います。

▼世界ベストレストラン50 日本評議委員長 中村孝則さん
「おそらく世界の食いしん坊の人が食べても感動するんじゃないか。沖縄はなんといっても固有の琉球王朝時代の食文化があるので、その歴史的な深さというのは、可能性という意味ではものすごくポテンシャルがあると思うのと、ユネスコの世界遺産に泡盛も入ったので、そういった意味でも見直すいい機会じゃないかと」
▼県内の観光事業者
「沖縄の料理なんですけど、新しい発見というか、食という部分をちょっと深掘りしてお伝えするのも、旅行商品としては今後いろいろ考えるところがあるのかな」
▼県観光振興課 小橋川健康 副参事
「富裕層の方々に提供することで、地域の文化自体の価値を上げることで、観光の裾野がもっと広がっていけばと思っています」
富裕層誘致で注目されるガストロノミーツーリズム。地元にとっては、地域の歴史や文化への深い理解を育む機会にもなりそうです。(取材 比嘉チハル)