苦境の脱毛業界 返金の可能性は?

熊崎キャスター:
佐藤弁護士によると、脱毛ビジネスは、一度脱毛が終わるとリピートされにくいサービスのため、新規顧客をどんどん獲得しなければ成り立たないということです。

近年は美容脱毛が続々参入し、“セルフ脱毛”として美容家電も増加しているため、ライバルも増えているということです。競争が激化して、新規顧客が頭打ちで低価格化が進む状況にある業界だといえるそうです。

支払った代金を取り戻す方法はないのでしょうか。

▼現金払い・デビット払いの場合
「顧客の優先順位は最後、返金は難しい」ということです。

返済の優先順位は最初に従業員や税金の支払いがあり、その後、取引先、顧客なのでお金を回すのは非常に厳しい状況にあるということです。

佐藤弁護士:
最初に税金や従業員に支払い、その後、余ったお金があったら取引先や顧客に払うというような形です。取引先と一般の顧客は同列の順位になりますが、債権の金額に応じて、余ったお金があれば支払われることになります。

顧客の場合、もらえる配当があったとしても、額は少なくなってしまうということになります。

熊崎キャスター:
▼クレジット払い・ローンの場合
「クレジット会社にいますぐ連絡をしてください」とのことです。

一括で支払った場合の返金は厳しいということですが、分割払いなどの場合、クレジット会社に連絡をして、話し合いで停止することができるかもしれないということです。

ホランキャスター:
未払い分はクレジットカード会社に連絡すると、停止できるかもしれないというのは一つ情報ですね。

佐藤弁護士:
停止を申し立てることは可能です。主張した上で、全額支払わなくていいとなるか否かは、その後の相談や契約内容によってくるので、まずはクレジットカード会社に連絡することが大事だと思います。

井上キャスター:
高額な自由診療の方が利益を上げやすいと考えると、内科・外科を選ぶよりも美容医療という考え方もあると思います。こういう被害が増えていくことも想定した方がいいのでしょうか。

佐藤弁護士:
この業界自体の性質というか、お客さんの取り合いになっていることも考えると、今後もこういうことが起きてもおかしくないという認識は持っておいた方がいいと思います。

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<プロフィール>
佐藤みのり 弁護士
子どもの権利 法律問題に精通
神奈川県弁護士会 子どもの権利委員

秋元里奈さん
オンライン直売所「食べチョク」代表 33歳
神奈川の農家に生まれる