買い物客が次々と手に取っているのは、9日にお披露目された福島県の新たなブランド牛「福粕花(ふくはっか)」。全国有数の酒どころ・福島の酒粕を食べて育った、柔らかく、甘みが強い黒毛和牛です。
購入した人「脂はすごく感じるけどさっぱりしてる」
購入した人「柔らかくて、子どもも一緒に楽しめるかなと思ったので購入しました」
「福粕花」という名前は、今年の夏に一般募集し、3422点の応募の中から選ばれました。9日は、郡山市の農産物直売所でデビューイベントが行われ、関係者や買い物客など約40人が出席。郡山市出身のクリエイティブディレクター・箭内道彦さんがデザインしたロゴが披露されたほか、内堀知事やタレントのあばれる君が「福粕花」を試食し、PRしました。
内堀知事「畜産農家のプライド・日本酒の酒蔵のプライド・このダブルプライドがぎゅっと一体になったのが福島牛『福粕花』なんです。これはおいしいこと間違いなしです」

県産和牛は震災と原発事故による風評被害で、現在も全国平均より1割ほど価格が低い状態が続いています。そこで、全国で高い評価を得ている福島の日本酒のブランド力を生かし、福島牛に付加価値をつけようと、県は、JAや福島大学などと連携し、約4年の歳月をかけてこの「福粕花」を開発しました。
県畜産課・横田真良課長「エサ代も高騰している中で、牛肉の価格が戻らないというか低い状態で、畜産農家が苦しんでいるので福粕花を契機に価格を上げて、畜産農家の一助になれば」
今年度は県内6つの農家で140頭の出荷を見込んでいて、2028年度までに年間300頭の出荷を目指すということです。