オンラインで診療や行政サービスが受けられる車両を使った実証実験が、山口県内で初めて周防大島町で始まりました。



実証実験で使われるのは「マルチタスク車両」と呼ばれる車で、遠隔通信を可能にするデジタル機器などが搭載されています。

県がデジタル化を進める事業として2000万円をかけて実施するもので、車両を利用して、自宅近くで医療・行政サービスを受けられるようにすることが狙いです。

周防大島町は県内で2番目に高齢化が進んでいて、移動手段をもたない高齢者が多く住んでいます。



6日、実験に協力する東和病院の看護師が乗り込み、オンライン診療を希望する患者のところに出向きました。



車両内で、看護師が体温や血圧などをはかったあと、主治医とオンラインで結んで健康状況や薬について確認していました。

利用者
「本当、便利です。助かります。いちいちバスに乗って病院までいくよりはね」

オンライン診療のほか、マイナンバーカードの申請手続きやスマホ教室などにも利用できます。

県 デジタル政策課 河野真也さん
「どのくらいの時間、医療サービスや行政サービスにかかるかというのも1つの検証のポイントですし、いわゆる電波の状況もしっかり検証して、オンライン診療に支障がないかを検証したいと思っています」

実証実験は、来年2月まで行われます。