お墓の維持の難しさは全国的に顕在化していて、厚生労働省の調査(衛生行政報告例)によりますと、墓じまいを含む遺骨を別の場所に移す「改葬」は10年前に比べて1.6倍以上になっています。
地区にある集落の一つである下口司集落の住民は22世帯全てが墓じまいして合祀塔に入ることを決めました。
住民の西田早苗さん(78)は、15年前に夫が亡くなり、去年には義理の母親も亡くなりました。娘2人は結婚して家を出ていて、1人でお墓を守るのは大変だったといいます。

(西田早苗さん)
「美しいところやし、考えて合祀塔は作られていますので、大変良かったと思います」
集落全員で墓じまいすることになった下口司集落。森屋住職はこうした取り組みで身寄りのない無縁墓が少しでも減ればと考えています。
(森屋住職)
「このような形で残っていくようなお墓がこれから多く見受けられていくのではないかな思います。今の段階で将来のことを考えた上で墓じまいとか、そういうことを立ち止まって考えていく時期に来ているのではないかなと思います」