人体や環境への有害性が指摘される有機フッ素化合物・PFASについて、市民生活への影響を確認するため、山口県岩国市が4日、アメリカ軍岩国基地周辺の川や海などで水質調査を行いました。



岩国市が独自に実施する調査で、市の職員などが水をとる容器などを持って船に乗り込みました。



場所は基地周辺の4か所です。

過去に国や県が水質調査を行った3か所のほか、今津川河口の干潟を市が独自で追加しました。

今津川の干潟はアサリの漁場として知られ、今回の調査で基地の排水口に最も近い場所です。

容器にくみ取った水を、検査用のボトルに移し替えていました。



市民団体が今年10月に基地の排水口付近で採水した調査では、国の暫定目標値のおよそ3.5倍にあたるPFASが検出されたため、市に独自に調査するよう求めていました。

市は調査目的について「汚染源を特定するためでなく、市民生活への影響を確認するため」としています。

岩国市 環境政策課 藤井哲夫 課長
「国、県へ要望した結果、調査は来年度以降という形の回答でございましたので、市民の不安を払拭するためになるべく早い段階で結果を把握したいということで調査しました」

調べる物質は、PFOSとPFOAの2種類で、民間の検査機関で分析して、結果を市民に公表するとしています。