長期化する生産コストの上昇などを背景に、国内の酪農家の数が初めて1万戸を下回りました。関係者は「国産の安定供給が危ぶまれる事態」と訴えています。
「牛乳をしっかり飲んでください、よろしくお願いいたします」
消費者に酪農の現状を伝えるため、牛柄のTシャツを着て牛乳を配る酪農家。
円安や飼料高騰など、長期化する生産コストの上昇を背景に、今年10月時点の国内の酪農家の数は9960戸と、調査を始めた2005年以降、初めて1万戸を下回りました。
中央酪農会議 菊池淳志専務理事
「このまま参りますと生乳の供給量は減少し続けまして、令和9年度にはもう700万トンを切る水準になる。脱脂粉乳ベースでの需要量、これも下回るということになりまして、国産での安定供給が危ぶまれる状況」
トムミルクファーム 沖正文さん
「国産の生乳がなくなるということは、私の幼少期、脱脂粉乳から牛乳を保育所では出てました。そういう時代が戻るんじゃないでしょうか」
中央酪農会議が行った調査によりますと、8割以上の酪農家が「現在の経営環境が悪い」と回答。今後については、およそ半数が「離農を検討している」ということです。
今後、世界的な乳製品の需給のひっ迫が懸念される中、会見では、「国内の牛乳や乳製品の安定供給をどう実現していくのか、真剣に考える必要がある時期になっている」といった声も聞かれました。
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