戦争の反省から、関税減らす試み

こうした反省から戦後、国際社会は関税を減らす試みを進めようと、GATTWTOといった枠組みが作られました。EUの域内では関税がなく、日本が加盟するTPPも多国間で関税を減らし貿易を自由化する協定です。自由貿易協定=FTAも世界各国で進められ、今回、トランプ氏の標的となったカナダ、メキシコは、アメリカと3カ国のFTAを結んでいました。トランプ氏は前回の政権でも、このFTAの見直しを迫りましたが、結局、「原則関税ゼロ」の協定は残していたんです。ところが、こうした流れに逆行する形で、今回、トランプ氏はメキシコとカナダに対して25%の関税を突きつけました。