アメリカ大統領の就任前に、早くも“関税戦争”を仕掛けてきたトランプ氏。その矛先が向かったのは、メキシコやカナダ、それに中国でした。その影響とは?手作り解説でお伝えします。

トランプ氏こだわりの「関税」とは?

「辞書の中で最も美しい言葉は関税だ」というトランプ次期大統領。そこまでこだわる「関税」とはどんなものなのでしょうか。関税は「輸入品に課せられる税金」で、例えば、アメリカが日本から乗用車を輸入する際には2.5%の関税がかかり、400万円の車だと10万円が上乗せされて販売されます。こうした関税をかける主な目的は「国内産業の保護」にあります。関税をかけることで輸入車の価格を高くし、国産車を売りやすくするのです。車を輸出する側の国にとっては、デメリットとなります。

歴史的に関税は、古代都市国家での手数料から始まったとされ、古代ローマではある時期、行政にかかる費用を、多くを関税と奴隷税で賄い、税金を負担していたのは、ローマ市民でなく、主に外国人だったとされています。結果的に、自国民は優遇されていたことが伺えます。