かつて“世界のFUNAI”と呼ばれた大阪の家電メーカー「船井電機」。今年9月に経営陣を刷新し、再建に乗り出した矢先に起きた突然の破産。なぜ、会社の「存続」ではなく「消滅」を意味する破産手続きをとったのか?“異例づくめの破産”までを取材しました。

一時は大手メーカーをしのぐ利益率 船井電機のこれまで

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 東京地裁が受理した破産事件の記録。その債務者の欄には「船井電機」と書かれています。

 今年10月、破産手続きの開始決定を受けた大阪府大東市の船井電機。ここで働いていた500人以上の社員が突如、職を失いました。破産手続きの開始決定が出たこの日は、実は給料日の前日。社員は急遽、本社食堂に集められ、その場でこう言い渡されたといいます。

 (説明会に同席した弁護士)「みなさんはきょう付で解雇ということになります。申し訳ありませんが、今月分の給料は出ません」

 突然の解雇通知に社員らも戸惑いを隠せませんでした。

 (元社員)「もう笑うしかないみたいな感じでした。起きたことは仕方がないので」
 (元社員)「何も考えていない状態で破産という話を聞いた。生活の不安もあります。FUNAIブランドに誇りはありますし、それがなくなってしまうのが自分の中ではショックです」