専門家「使用制限は家庭内で学ぶ機会を失うリスクも」

広島大学大学院の匹田准教授は、SNSが社会に浸透している以上、「家庭のなかでコミュニケーションをとりながらSNSの経験を積むことが大切」と指摘します。使用を制限してしまうと家庭で学ぶ機会も失う可能性があると懸念しているからです。

広島大学大学院 匹田篤准教授(情報教育・メディア論専門)
「法律的に16歳未満とバシっと決めてしまうと、親子のSNSを使ったコミュニケーションの機会を逸してしまうかもしれないリスクはあります」

SNSが生活に浸透しているからこそ、避けるのではなくうまく付き合っていく必要があります。匹田准教授はSNSとの向き合い方について、こう例えます。

「子どもに、いつ包丁を持たせますか?」

危ないからといっていつまでも使わせないことはない。だからといって、初めて使うときに出刃包丁から使うこともない。SNSにも置き換えられるといいます。

広島大学大学院 匹田篤准教授(情報教育・メディア論専門)
「例えばSNSの同じコミュニティに親も子も参加する。そういうステップを踏んで、徐々に子どもが経験を増してSNSにデビューしていくのが本来の発達段階に応じた使い方だと思います」