能登半島地震でわかった課題

河村庸市キャスター
「ここからは、能登半島地震の教訓を踏まえた半島での災害対応についてお話を伺っていきます。まず能登半島地震でわかった課題を整理していきます。市川さんお願いします」
市川麻耶キャスター
「元日の能登半島地震では、道路網の脆弱性が大きな課題となりました。能登半島地震では、道路の亀裂や土砂崩れなどで幹線道路が寸断されました。このため、多くの集落が孤立しただけではなく、救助や物資の輸送の妨げとなり、道路網の脆弱性が浮き彫りになりました」

河村庸市キャスター
「青森県には下北半島と津軽半島の2つの半島があります。このうち下北半島ですが、幹線道路は国道279号と338号の2本です。さらに、大間原発。使用済み核燃料の中間貯蔵施設。東通原発。六ケ所再処理工場と4つの原子力関連施設も立地していまして、避難道路でもあります。こうした原子力関連施設がある半島ということに、地元の人たちも万が一の事態への危機感を抱いています」
むつ市民へのインタビュー取材
「車があっても道路が遮断されたら、原発でなにかあったら逃げ場がない」
「最悪の場合は、船で放射線が少ないところに逃げるしかない。(必要な対策は)民間の船なら、そのときのために契約しておくとか…」

河村庸市キャスター
「原子力災害が起きたときにどう避難するのかというのが課題かと思うんですけれども。道路だけではなくて、市民の言っていた海上輸送など様々な対応を検討されています。どこを拠点にどのように対応するのでしょう」
青森県・宮下宗一郎知事
「陸・海・空全ての交通モードを使って避難するということになるんだと思います。そのときには必ずしも、(災害が)起こったから、すぐみんなが逃げる必要があるというのが原子力災害ではありません。これは屋内退避も含めて、順次避難していくということが大切でありますので、重大事故みたいなことが、もし万が一起こったとしたら、そのオペレーションは国と県とそれから市が連携してですね、しっかりと逃げ道を確保してやっていくということで様々なシミュレーションを行っています」

河村庸市キャスター
「実際に訓練も2023年も行われていましたよね」
青森県・宮下宗一郎知事
「そうですね。訓練は毎年やらせていただいてます」