殺害の動機は「敦子被告の呪いを解くため」
終盤、裁判官と裁判員の質問は「霊媒師JUN」と「呪い」に集中した。
裁判員:
「あなたは保険金などの目的は全くなく、『呪いを解くため、敦子被告のため』隆一さんを殺害したということか」
直哉被告:
「そう信じていただければ」
裁判員:
「JUNに会いたいと思ったことは。携帯電話の番号を知りたいなどと思わなかったのか」
直哉被告:
「あります。携帯電話の番号は、LINEでやり取りできれば知らなくてもよいと思っていた」
裁判長:
「敦子にJUNの話をしなかったそうだが、その理由は」
直哉被告:
「JUNには敦子の話も含め、かなりプライベートな話をしていた。敦子はJUNの知り合いなので、嫌がると思っていた」
裁判長:
「JUN=敦子とは思わないと言っているが、JUNは誰だと思っているのか」
直哉被告:
「サトウジュンイチだと思っている」
裁判長:
「誰がJUNをやっていると思っているのか」
直哉被告:
「サトウジュンイチがJUNだと思っている」
裁判長:
「あなたの話では、敦子と隆一さんの命を天秤にかけることになってしまったということだが、これについて思うことは」
直哉被告:
「何様かなと思う。人には人の人生があるのに、どちらが生きてどちらが死ぬかを自分が決めるのは何様かと。私のエゴで父を殺した」