「生理休暇」について、労働基準法では次のように定められています。

【労働基準法】第六十八条使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。

生理に伴う体調不良で就業が困難な場合、誰でも請求することができます。

しかし、働く女性のうち生理休暇を請求した割合はわずか0.9%と極めて低い水準です。

我慢せずに休めるようにするための新たな取り組みが始まっています。

列車運転士の女性の思い

福岡市博多区に本社を置くJR九州。約7600人の社員のうち1200人ほどが女性です。

JR九州 南福岡運転区 河北瑞希運転士「(生理休暇について男性上司に)『自分の体調だから当日じゃなくて前日に分かるでしょ』みたいなことを言われたことがあって『分かんないんだよなあ』と」

JR九州で列車の運転士を務める河北瑞希さんです。

乗客の安全のため、体調が万全でないと勤務できないルールが設けられていて、これまでも年に2~3回ほど生理休暇を取得していたそうです。

「男性上司に言いにくい」

しかし、上司に生理休暇を申し出る際の「言いづらさ」に悩まされていたと話します。

JR九州 南福岡運転区 河北瑞希運転士「基本的に代わりがいない仕事になりますので、私たちが休むと誰かが代わりに出なきゃ行けない。休みにくいうえに、男性の上司がほとんどで言いにくいというところがあったので」

下腹部や腰などの痛み・頭痛・吐き気・下痢・眠気など生理に伴う症状は個人差が大きく、多岐にわたります。

「男性の上司に言いにくい」という女性社員の声を受けてJR九州は、新たな取り組みを始めました。