PLACEは、そのポートランドの街づくりやナイキの本社敷地の景観デザインなど、設立から12年の間に世界各国で250のプロジェクトに取り組んできた強者で、地域の意見を取り入れながら計画を進めることを得意としています。

カミハチキテルとも相生通りの理想のイメージパースを制作しました。コロナ禍のため、オンラインのみのやり取りが続き、このたび、ようやくの来日です。

PLACE アーバンデザイナー ディラン・モーガン さん
「この場を実際に自分の目で見ることができて、とても感動しています。この通りがこれくらいにぎやかで、いろんなことが起こっているというのが、なかなかわからなかった」

広島のプロジェクトを担当するディランさんです。通りを歩いていて、沿道の木に注目しました。

ディラン・モーガン さん
「ここには街路樹があまり多くないので、特に夏の暑い日はすごく暑いんだなと実感をもって体感しています。もっと緑のたくさんあるような通りに向かっていくといいのかなというふうに思います」

PLACEが、これまで手がけてきたプロジェクトでは安らぎを与える「緑」を大事にしているということでした。

PLACE ゼルカ・キャロル・ケケル 共同代表
「ものすごく交通量もあるし、車の音もすごく聞こえるし、とにかく今は車のための空間、車のための通りなんだということを実感しながら歩いています」
一行は、滞在中にカミハチキテルの参加団体らと意見交換を続けるほか、17日はこの「ツカノマテラス」で一般市民が参加するワークショップを行い、相生通りの未来像を描いて行く予定です。

ゼルカ・キャロル・ケケル 共同代表
「どういうふうな街づくりをしていきたいか、そういうのを聞いたうえで、われわれがいなくなった後も長く続くような何かすてきなものを持ち続けるような街にしていければ」
― 戦後77年が経ち、今、広島市内の建物も多くが老朽化し、建て替えの時期を迎えています。1つひとつの建造物が集合して街を作っていくわけですから、これから何年間かの決断が、今後100年の広島の魅力を方向づける大切な時期に来ています。