“常任委員長ポスト”野党多数へ 国会運営どうなる?

熊崎キャスター:
この後の動きについて、特別国会の“委員長ポスト”はどうなっていくのかです。

17の常任委員会がありますが、衆院解散前だと、「議院運営委員会」「予算委員会」など15のポストを与党側が占めていました

7日、自民と立憲の両国対委員長が会談を行い、議席に応じてポストを配分していくということで、▼与党側は自民が8、公明1。▼野党側は立憲6、維新1、国民民主1ということになりました。

与党としては9になるわけですが、今まで15だったのが9になることで、今後どのような動きや影響が生じてくるのか。

TBSスペシャルコメンテーターの星さんは「強行採決ができなくなる。『数』より『議論』」という方向に進んでいくのではないかとみています。

星さん:
野党が委員長ポストを占めれば、強引に採決するということができなくなるので、最終的な数で決めるということよりも、国会の委員会の中での議論がどういうふうになるかというのが中心になるという点では、非常に良いです。

実は、我々メディア側もどちらかというと強行採決のシーンばかり報道することが多かったですが、これからはメディアも議論の中身を報道する必要が出てくると思います。

ホラン千秋キャスター:
その中身のところで言うと、議論されることはもちろん素晴らしいことだと思いますが、その議論を前に進めていけるのか、与野党が協力していけるのかという点についてはどうですか?

星さん:
例えば、「選択的夫婦別姓」などは自民党の中にも賛成・反対の人がいるので、与野党で議論して一致すれば、法案にして成立させるというように、なるべく成果を出していくということが“民意”だと思うので、その“民意”に沿う形で国会を運営してもらいたいですよね。

井上キャスター:
政党の枠組みは大切だと思いますが、例えば「選択的夫婦別姓」の政策について、超党派の数で言うと、自民党も賛成派がいるはずなので、すぐ議論が進むと思うんですよ。「すぐ進めるものは進めていこう」という方向にならないものですかね。

星さん:
アメリカなどはあまり党員拘束がなく、超党派でやっています。

選挙のときには、有権者が「うちの議員はどういう投票行動したのかな」というのを見て投票するということをしていけば、議論はどんどん深まってくると思いますね。

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<プロフィール>
星 浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身
政治記者歴30年