岩手県内で出没が相次ぐクマへの対応です。
岩手県警は6日、警察官の被害を防ごうと、クマについて学ぶ研修会を行いました。秋田県で警察官がクマに襲われた教訓を踏まえて、初めての開催です。

研修会は、県警が初めて企画したもので6日は県内の警察署から合わせて26人が参加しました。
農作物野生鳥獣被害対策アドバイザーの谷崎修さんを講師に迎えて、嗅覚や聴覚が鋭いというクマの生態をはじめ緩衝帯作りなど被害を防ぐための環境整備の取り組みについて説明を受けました。

県内でのクマの出没件数は2024年度はエサとなるブナが豊作だったことから2023年度より少なく推移しているものの、9月末時点で人身被害が9件発生しています。
今回は、2024年5月に秋田県鹿角市の山林で警察官2人がクマに襲われ、頭などにけがをした被害を受けて行われたもので、クマの生態を知り、対処法を学ぶために企画されました。
さらに追い払い用の花火やクマスプレーを使った実技も行われ、音の大きさやスプレーが届く範囲を確かめていました。

(参加した盛岡西警察署地域課 山田篤志巡査部長)
「きょう得た知識をフル活用して地域住民に安心してもらえるよう、被害が出ないよう今後対応していきたいと思います」
参加者は6日学んだことをそれぞれの職場に持ち帰って共有することにしています。