保険料負担で手取りが減る「106万円」「130万円」の壁も

期待が高まる“103万円の壁”の引き上げ。ただ、専門家は「178万円に引き上げるだけでは根本的な解決にならない」と指摘します。

みずほリサーチ&テクノロジーズ チーフ日本経済エコノミスト 酒井才介氏
106万円、あるいは130万円といった壁が社会保障制度の中にもある

実は、103万円のほかに、従業員51人以上の企業で年収106万円以上、50人以下の企業で130万円以上になると、年金などの社会保険料の負担が発生する106万円、130万円の壁も存在します。

みずほリサーチ&テクノロジーズ チーフ日本経済エコノミスト 酒井才介氏
「130万円の壁を超えて働く人に関しては、(保険料の負担が発生することで)大体、年間15万円以上手取りが減ってしまう。就業調整(働き控え)につながりやすい」

年収が106万円、130万円に達すると、社会保険料の負担によって「手取りが減る」可能性があるというのです。

政権幹部は…

政権幹部
「国民民主党の要求は、ある程度、受け入れざるを得ないけど、“社会保険料の壁”の見直しまではやらないだろう」

一方、石破総理は周囲に対し、改革に意欲を見せているといいます。

石破総理(周辺に対し)
「人手不足の中、働きたくても働き控えをしている人たちには労働市場に出てもらえるようにする」

与党と国民民主党は、今週中にも具体的な検討を始める見通しです。