幕末から明治の時代に活躍した土佐の絵師・河田小龍(かわた・しょうりょう)の生誕200年を記念した展覧会が開かれています。

生誕200年を記念した「河田小龍展」は、高知県立歴史民俗資料館と県立坂本龍馬記念館、県立美術館が合同で企画しました。

10月始まった坂本龍馬記念館での展示は龍馬ら偉人とのつながりがメインでしたが、歴史民俗資料館では、「土佐の人々とのつながり」と題して、河田小龍と当時の名もなき人たちをつなぐ作品が並びます。

こちらの長さ8.5メートルもある大きな作品は、端午の節句に家の塀に張り巡らせる横幟(よこのぼり)で、子どもの健やかな成長を願う家族の祈りが込められています。

ほかにも、びょうぶやふすま、風呂敷など、河田小龍が庶民の暮らしに関わるものにも絵を描いていたことがわかります。

(県立歴史民俗資料館 学芸員 那須望さん)
「河田小龍という絵師の幅広い画業を知ってもらうのはもちろんだが、小龍の画業を支えた、土佐に生きた名もなき人たちの暮らしの中の小龍の作品を楽しんでいただけたらと思う」

歴史民俗資料館の「河田小龍展」は2025年1月5日までで、県立美術館では、11月9日から始まります。