■ ”最大の課題” 人口減少対策は…

サミットのメンバーである長崎青年会議所は今回、若い世代の視点でこの課題への対策案を出しました。
理事長の松島 雄大さんは長与町に本社を置く不動産会社の役員を務めています。


長崎青年会議所 松島 雄大 理事長:
「遊ぶ場所も、働きたい場所も、今の長崎にないのであれば、若者に ”働きたい場所” も ”遊ぶ場所” も自分たちで作ってもらおうということをまず考えたんですね」


提案したのは若者を中心に置いた商店街の活性化策です。
近年、目立つようになった空きテナントを、若者が起業できる場にすることで若者ならではの商店街を作り出そうと考えました。

長崎青年会議所 松島 雄大 理事長:
「起業したい人たち、自分でお店を持ってみたい人たちを募って、そこに商店街で今、空きテナントになっているところにマッチングをかけてあげて、若者ならではの街、商店街というものを作ってもらって」

費用面の負担を減らすため、テナントの家賃は固定ではなく売り上げに応じた額にします。
一方で、飲食店なども誘致しますが、その店は学生を中心としたアンケートで決めるなど商店街全体で若者定着を図ろうとするこのアイディア候補地として考えているのは長崎市の住吉エリアです。


長崎青年会議所 松島 雄大 理事長:
「僕らが若い時って若者が行きたくなるような小さい小物屋さんとかもいっぱいあったんですよ。ここもねUFOキャッチャーとかができるようなところがやっぱしまってますよね」


このエリアはかつては多くの人で賑わっていましたが、2000年代に大型ショッピングモールが乱立したことで人流が変化。現在ではおよそ3割のテナントが空き店舗になっているといいます。


それでも松島さんたちはこのエリアは高いポテンシャルを秘めていると感じています。

長崎青年会議所 松島 雄大 理事長:
「目の前には電停もあって、一本、中園商店街通ればJRも通っていて、平坦ですごく立地もいい。元々ある商店街の皆さんともしっかりと交流をしながら、協力しながら盛り上がっていく。そういったものが目指せれば」

商店街やオーナーとの具体的な交渉はこれからですが、松島さんは不動産業で培ったノウハウを活かしたい考えです。


長崎青年会議所 松島 雄大 理事長:
「賃貸の斡旋とかっていうのは日々やっていることなので。逆に県外に出ていってしまった子たちが長崎に戻れば、こんなところで自分のやりたいことができるっていってUターンにもつながるかなっていうのもあるので」

目指すのは、商店街、オーナー、そして若者──
全てにとって魅力的なまちづくりです。


計画が具体的になれば長崎サミットとしても積極的に支援していく考えです。


長崎都市経営推進会議 小川 洋 議長:
「失敗を恐れずにいかにトライ&エラーの数を増やせるか。何もせずにそのまま行くのは衰退なので、一朝一夕にできるとは思っていないが、そういう動きを始めていかないと、若い人たちが住みたくなる町にはなっていかないんだろうと思っています」

発足から12年が経った長崎サミット。本来の目的であり最大の課題である ”人口減少” に効果的な対策をどう打ち出していくのかが注目されます。