愛媛県の中村知事が応じる。

◇◇「最初の大胆な発想がなかったら変化起きない」

(愛媛県・中村時広知事)
「先ほど『坂の上の雲ミュージアム』も一緒に拝見、観覧させていただきながらふと、思った、あの時代、本当に何もない貧乏国家が、近代国家を目指す過程で、とてつもないことを当時の政府役人、政治家が考えていたんだなっていうことを、改めて知らしめられた思いがするんですけども。当時の通信環境を整備するために、有線のケーブルをあれだけ海外に連なる海底ケーブルを敷設してたり、もう本当に、まだ何十年しか経ってないのに、そこまでのことをやっていたということ。それから鉄道網を全国に張り巡らせることによって、近代国家を目指すという。ただ単に、隣の町がやったからうちにもつけてよとかいう、そんなレベルではなくて、非常に大胆な国家戦略というものを通じて物事が動いていた、ダイナミックさをつくづく感じたところなんですけども。そういう意味で、四国新幹線もそうなんですが、豊予海峡ルートというのも、かつてはそういう機運がこの国もあったように思うんですが、例えば、均衡ある国土の発展のもとで言われていた第2国土軸であるとかそういったものが、本当に何か、すごい小ぢんまりとし始めていて、いろんなものをやっていくとときには賛否両論もあるし、当然のことながら、分析も必要なんですけども、まず最初の大胆な発想がなかったら、変化が起きない

◇◇増加する愛媛大分結ぶフェリー利用者

「この豊予海峡ルールにしたって今、東九州自動車道が完成したことによって明らかに物の流れ、物流が変わってきたなと実感するのは、やはり九州大分と八幡浜を結ぶフェリーの利用客の、びっくりするのは、全国でフェリーであれだけ増加してるっていうのは、他に見られないと思いますよね。やっぱりそれは道路が結び、東九州で繋がったことによって、わざわざ上を回る必要もないし、時間もショートカットができる、たまたまトラックの休憩時間にもなるというのもあるんですけども、そういったいうようなことも手伝って、びっくりするぐらい、行き来が増えているということが確認されています。かねてから技術的には豊予海峡のトンネル、十分に可能であるという結論も出てますし、あとはそういった、長い目で見た国家戦略の中で位置づけるべきだという主張を、やっぱり続けていく必要は痛感しているところであります」