■“2世信者”の思い「法律や規制を作って欲しい」


両親が信者の旧統一教会2世(20代前半)
「子どものころから強制的に教会に毎週行かされて、疑う隙もなく信仰させられる。宗教2世にも信教の自由を保障してほしい」


6年ほど前まで関西の教会に通っていた女性。合同結婚式で結ばれた両親を持つ”宗教2世”です。

両親が信者の旧統一教会2世(20代前半)
「修練会で配られた冊子に書いてあるんですけど、恋愛はすべてダメだと。『死んだあとに永遠の地獄に落ちる』と言われた。幼いころから言われ続けてきたので、未だに恋愛面で一歩踏み出せない」

自宅には、1冊数百万円するといわれる教祖の発言集が何冊もあります。

両親が信者の旧統一教会2世(20代前半)
「お母さんが献金したりで経済的に厳しくなって、自分たちで払えないぐらい追い詰められて破産という形になった。(両親は)私が小さいころから仲が悪くて、手が出る暴力みたいなケンカを毎日のようにしていた。単純なケンカじゃなくて金銭的な面が絡んでいる」
「高校生のときに鬱病と診断されて、幼少期の家庭環境が原因と医師から言われた」


友人には相談できず、学校の先生からは『宗教の問題は対応が難しい』と言われたといいます。旧統一教会によって失ったもの、政治に求めることを問うと…

両親が信者の旧統一教会2世(20代前半)
「統一教会がなければ産まれてこなかった存在。それを抜きにすると、失ったものは人生そのもの。具体的な法整備をして規制してくれないと、これからも被害者が増え続けてしまう。国としてしっかり法律や規制を作ってほしい」


■国に求められる“被害救済”の形とは?河野大臣に問う


国山キャスター:
この2世の女性からは『被害者は増え続ける』『法律や規制を作ってほしい』という訴えがありました。河野大臣は政治家として何ができるか、何をすべきと考えますか?

河野デジタル・消費者担当大臣:
1つは宗教の問題をどう考えるかということと、霊感商法・高額献金による被害をしっかり線引きして考えるというのが大事だと思います。少なくとも霊感商法については、消費者契約法でデート商法などと横並びできちんと対応ができるということになってきています。

高額献金については今、検討会で議論をしていただいています。どういう風に線を引いて対応するのか、それをしっかり議論していただいて結果を待ちたいと思っています。

宗教の問題というのは信教の自由ということもありますし、なかなか難しい、簡単には割り切れるものではないと思いますので。さらに色んな観点から議論していく必要があるのかなと思います。

国山キャスター:
長年旧統一教会を取材されてきた鈴木エイトさんから、こんな指摘もあります。

『教団の責任追及に伴い、2世信者は世間の偏見にさらされる。国には責任追及とケアの両立が求められる』

これはどう考えますか?


河野デジタル・消費者担当大臣:
被害の救済は何らかの形でやっていかなけばいけない。被害の救済といったときに金銭の問題もあれば、精神的なケアが必要な部分もあるんだろうと思います。例えば、オウム真理教のときを見ればそういうこともあったわけですから。必要とあれば、国のところできちんとやっていく必要がある。

星浩コメンテーター:
新規立法の可能性はありますか?
特に家族間の多額の献金となると、詐欺などで立件できにくい面があります。一方で、被害者救済はしなければいけないとなると、今までの枠の中ではなかなか対応しにくいという面が出てきていると思いますが?

河野デジタル・消費者担当大臣:
それを今、検討会できちんと議論をしてもらっていますので、その結果で必要な対応をとるということになると思います。