
県立吉田高校 3年 井野 佑優 さん
「管理をけっこう、ていねいにやっているので、愛がこもっているからブドウに」

実ったときの房の形を考えながら生育中の粒を間引いたり、葉っぱの数を調整したりしているということです。
隣りの棚では、シャインマスカットの収穫が行われていました。

こちらも糖度20度を超える甘いブドウに仕上がっていました。

県立吉田高校 3年 坂口 侑大 さん
「やっぱりうれしいです。家族や友だちにあげるときも『おいしい』って言われたら、こっちまでうれしい気持ちになって、次もがんばろうっていう」
しかし、すべての房が返礼品に使えるわけではありません。

県立吉田高校 3年 松川 詩音 さん
「かすり症やちょっとしたへこみがない、きれいなブドウを探さないといけないのでたいへんです」

実は、糖度が高くなると「かすり症」という茶色いシミが出やすくなります。万一、かすり症が見つかった場合は返礼品からはずします。

県立吉田高校 アグリビジネス科実験場 前田 奈緒里 農場長
「これは、ダメ。やっぱり、それなりの金額のものですし、どんな方でも『ああ、いいブドウだな』って言っていただけるものをと思うと、ちょっと厳しくなる」
県立吉田高校 3年 辛島 優一朗 さん
「きれいに見えるじゃないですか。それを意識して、ちょっと上に上げる」

箱詰めも生徒がします。フルーツキャップをかぶせ、ブドウが大きく見えるように緩衝材を敷き詰めます。

返礼品は、ピオーネを含めた3種類のブドウの中から収穫の都合に合わせて2種類を選び、箱詰めします。

この日は、クイーンニーナとシャインマスカットを詰めた8セットを作りました。

県立吉田高校 3年 片淵 歩夢 さん
「吉田高校のブドウを頼んででも食べてくれる人がいるんだなって。ムッチャ、うれしかったです」
指導する先生は、教育効果を感じていました。

県立吉田高校 アグリビジネス科実験場 前田 奈緒里 農場長
「自分の知らない人たちに届けるっていう意味では緊張感を持って、ていねいに作業をするようになって来たかな。来年以降もお声がかかれば、ぜひやらせていただきたい」

― 安芸高田市によりますと、注文した人の多くは広島市。中には東京や千葉、愛知県からの注文もあるそうです。一部、お客さんからの感想も返ってきていて、「梱包がていねい」「ブドウの実がきれいでおいしかった」などの声が寄せられています。
― 申し込みの期限は今月20日。30セットの枠に対して、12日までに26セットの申し込みがあったそうです。安芸高田市は、来年も返礼品として扱いたいと考えていますが、あくまで学校の授業でやっていることなので、量を増やすのは難しいそうです。それだけ貴重な返礼品になっています。