中国の船に特徴的な構造を確認

調査7日目、驚きの成果が出ていました。

RKB 今林隆史記者「水深18メートルです。細かく堆積した泥のその下に多くの木材が眠っていました。板が整然と並んでいて、立体的な構造が保たれています。木材の色や形は非常に綺麗で、たまるでつい最近沈んだかのようです」

船の内部を仕切る隔壁や船底など当時の中国の船に特徴的な構造を確認。

1281年の「弘安の役」で襲来した「元寇の船」であることが確定しました。

国学院大学 池田栄史教授「もう完全に船ですね、木材の組み方木組みがもう船の木組みだっていうことがはっきりしてきているし、それからその木組みの特徴からどう考えても中国の南部の船だっていうこともはっきりしています。すごい。船底の形状がものすごくよく残っているので、だから本当は全体掘って見てみたいんだけど」

「引き揚げの候補」保存状態が良い

発掘状況を確認した船舶考古学の専門家も驚きの発見だと話します。

東海大学 木村淳准教授「すごい。現位置保ったまま船の構造、残ったものをしっかり記録していく。そういった事例としては今回は中世の東アジアの中国船として初めてではないか」

これまでの2隻と比べて3隻目は保存状態が良いと見られています。

国学院大学 池田栄史教授「3号船は非常に残りがいいというふうに思っております。将来的にいろんな形で引き揚げるっていうことを考える際の一つの候補にはなっていくだろうというふうには思います」